自然検索・リスティング(SEO)④(ホームページ制作/運用)

目次

自然検索を分析する

自然検索の分析はサイト(ホームページ)に入る前と後に分けることができます。サイトに入る前に大切なのは、「検索回数」「検索順位」「流入数(≒クリック数)」となり、サイトに入ってからは「直帰率」と「コンバージョン率」が大切になります。
また分析の単位としてはキーワードごとに細かく見る場合もありますが、キーワードでの流入が多いサイトに関してはキーワードをグループ化して見ることで特徴を発見しやすくなります。

図1
図1 自然検索で重要な数値

流入に関する分析

では、まず流入に関する分析から確認をしていきましょう。最初に見るべきポイントはSEOをしたいと思っている用語の「検索回数」になります。検索回数を調べるツールはさまざまな種類があるのですが、まずはGoogleやYahoo!の公式ツールを利用するのが良いでしょう。

●分析ツールの紹介

Googleの公式ツールは、「Google Adwords」内にある「キーワードプランナー」です。このツールでは、SEOをしたいと思っている用語の、検索数や推定入札価格などを見ることができます。使い方の例は後述します。
Yahoo!の公式ツールは「Yahoo! キーワードアドバイスツール」です。こちらも、用語ごとの検索数や、推定CPC(1クリックあたりの料金)などをみることができます。

Googleキーワードプランナー
https://ads.google.com/intl/ja_jp/home/tools/keyword-planner/

Googleキーワードプランナー
図2 Googleキーワードプランナー

Yahoo!キーワードアドバイスツール
https://promotional.business.yahoo.co.jp/Advertiser/Tools/KeywordAdviceTool?

Yahoo!キーワードアドバイスツール
図3 Yahoo!キーワードアドバイスツール

また、自社サイト(ホームページ)へのキーワード流入分析に便利なのがGoogleが提供しているGoogle Search Consoleです。ここで自社サイトを登録した上で、「検索アナリティクス」というレポートを確認すると、キーワード別の検索回数・クリック率・掲載順位などが確認できます。これを利用すれば、Googleアナリティクスでは「(not provided)」と表示されてキーワードが特定できない現象もある程度解決できます。Google Search Consoleについては、後のブログでもくわおしく説明します。

Google Search Console
https://search.google.com/search-console/about?hl=ja

Google Search Console
図4 「Google Search Console」内の「検索アナリティクス」でキーワード情報を確認
●調べた数値をどう活用するか

弊社が普段から利用している感覚ですと、検索回数が3桁以下の場合は、それほど数値は正確ではなさそうです。これらのツールを利用する上で大切なのは、単純に検索回数を調べるだけではなく、それをどう活用するかを考えることです。
公式のツールでは関連キーワードも確認することができます。調べたワード以外で検索回数が多いワードがあったら、それをコンテンツ作成対象ワードや、後述するリスティングの入札対象ワードにしても良いでしょう。
また、キーワード検索のトレンドを調べることも大切です。どの時期に検索回数が増えるかは、コンテンツを作成するタイミングを考える上でも非常に大切です。

以下の図6はGoogle Trends(https://trends.google.co.jp/trends/)というサービスを利用して、5つのフルーツの検索トレンドを表示したものです(2020年1月〜2022年1月)。

Google Trendsで5つのキーワードを検索したところ
図5 Google Trendsで5つのキーワードを検索したところ

見ての通りフルーツの種類によって検索のピークが大きく違うのがわかります。特定フルーツのコンテンツをいつ用意するべきかの参考になるのではないでしょうか。また、どの地域での検索が人気だったかを確認することも可能です。

「りんご」の検索数を地域別に表示したところ
図6 「りんご」の検索数を地域別に表示したところ

たとえば、「りんご」であれば、青森県では他の都道府県の2倍近く検索されていることが分かります。検索回数の分析をする上で大切なのは、検索回数そのものを見るだけではなく、流入が増やせそうな新しいキーワードの発見や、季節によって回数が増えるなどのトレンドを把握してコンテンツを作成数タイミングを図るなど活用方法を常に意識しながらデータを見ることです。

●検索順位の確認

次に「検索順位」を確認していきましょう。検索順位に関しては、実際に自分で検索し、確認をしてみるのも良いですが、特にGoogleやYahoo!にログインしているユーザーに関しては、過去の検索履歴やクリックした結果などによって検索結果の順番や内容が変わることがあります。調査をする場合は、クッキー(※Webサイトが訪問者の属性などの情報を残しておく仕組み。訪問者側のパソコンに情報が保存される)を削除する、あるいはChromeブラウザの「シークレットウィンドウ」などの機能を使った上で、非ログイン状態で検索すると良いでしょう。また、検索エンジンで検索順位を定期的に記録するのに便利なのが「GRC」という名前の無料ソフトウェアです。検索エンジンに関する業務につく方の多くは使っている、非常に有名で使い勝手が良いツールです。

3つの検索エンジン(Google、Yahoo!、Bing)での自サイト(ホームページ)の検索順位を確認できます。定期的にデータを取得し、グラフを作成することもできます。SEOの効果測定や競合サイトとの順位比較などが簡単に行えます。ツールそのものの使い方は上記サイトでご確認ください。
ここでは、このツールを使って見るべきポイントを紹介いたします。
まず、最初に見ておくべきは、検索順位の急激な変化がないかです。SEOをしたいと考えているワードに関しては登録をしておき、毎日起動して順位を確認しておきましょう。急激な上昇や下降があればいち早くそれに気づくべきですし、場合によっては対策が必要かもしれません。また、自社だけではなく同業他社との比較も簡単に行えますので、順位の変更があった場合は実際に同業他社のサイト(ホームページ)にアクセスしてみて、ページ内に何か変化があったかなどを確認してみると良いでしょう。
検索順位はSEOのための施策に効果があったかを把握するという意味でも非常に大切な指標です。前述の通り流入数に最も影響する変数なのでm自社サイト(ホームページ)に関連のある主要ワードに関しては常にチェックをしておきましょう。
また、アクセス解析ツールでの流入数をあわせて確認しておくことで、「検索順位の変動がどう流入に影響を与えるか?」を確認することができるようになります。
1位から3位に落ちると流入やコンバージョンにどれくらい影響を与えるかということも定量的に判断できるようになるかもしれません。

●サイトに流入したユーザーの検索クエリを確認する

Googleアナリティクスでサイトに検索流入データを調べたい場合には、同じくGoogle社提供の「Google Search Console」(グーグルサーチコンソール)に接続する必要があります。接続方法を簡単にご説明します。※前提として、GoogleアナリティクスとGoogle Search Consoleの両方のアカウントで管理者権限が必要です。あらかじめ設定しておきましょう。

●「Google Search Console」(グーグルサーチコンソール)への接続方法

Googleアナリティクスのメニューから「集客→Search Console→ランディングページ」をクリックすると以下のような画面が表示されます。この画面で[Search Consoleのデータ共有を設定]というボタンをクリックします。

Search Console
図8 「Search Consoleのデータ共有を設定」ボタンをクリック
図9

「管理→プロパティ設定」の画面に遷移するので画面下部の[Search Consoleを調整]ボタンをクリックします。

下記の画面が開くので「追加」というテキストリンクをクリックをします。

図10
図10

続いて以下の画面で[Search Console にサイトを追加]ボタンをクリックします。

図11
図11

図12のような画面が開きます。「Search Consoleのサイト」にすでに自サイトのURLが表示されている場合、サーチコンソールにサイトが登録されていますので、URLの左のラジオボタンをチェックし、[保存]ボタンをクリックします。
「Search Consoleのサイト」にURLが表示されない場合は、サイトを Search Console に追加する必要がありますので、[Search Consoleにサイトを追加]ボタンをクリックします。

図12(ホームページ制作と管理)
図12

[Search Consoleにサイトを追加]ボタンをクリックすると下記の画面が開くので、[プロパティを追加]ボタンをクリックします。

図13
図13

以下の画面で、WebサイトのURLを入力し、[追加]ボタンをクリックします。

図14
図14

その後のサイト(ホームページ)の所有権などの確認作業が入ります。Googleアナリティクスのタグがサイトのページに入っていると認証作業が容易になりますので、あらかじめタグが入った状態で作業を開始するとよりスムーズに進められます。

図15
図15

Googleアナリティクスで、[管理→プロパティ設定]から「Search Console の調整」をクリックし、以下のように[有効なビュー]が表示されていれば設定は完了です。サイトを新しく追加した場合は図12が表示されるので、URLの左のラジオボタンをチェックし、[保存]ボタンをクリックします。

図16
図16
●Search Console 検索レポートを確認しよう

Googleアナリティクスで、左のメニューより「集客→Search Console→検索クエリ」を開きます。

図17
図17 「集客→Search Console→検索クエリ」を参照

上記のように、Serach Consoleと接続すると、検索クエリや掲載順位がGoogleアナリティクスのレポートから確認できるようになります。「流入数」に関しては、サイトに導入しているアクセス解析ツールで確認をするのが良いでしょう。この次の「直帰率(1ページだけ見て離脱した割合)」とあわせて紹介いたします。

自然流入キーワードの詳細を確認していく

Googleアナリティクスなどのアクセス解析ツールでは、自然流入キーワードの分析を行うことがほとんどできないため、まずはGoogle Search Consoleを利用して、検索されているキーワードの回数・順位などを定期的にチェックしましょう。

Google Search Consoleで見ておくべき主なレポートは2つになります。まずはSearch Consoleの管理画面の「検索トラフィック」内にある「検索アナリティクスを確認してみましょう。こちらのページで上部にある「クリック数」「表示回数」「CTR」「掲載順位」のチェックボックスにチェックを入れて、クエリのレポートを確認します。
こちらを利用すると、サイト(ホームページ)への流入数が多いキーワードの、クリック数、表示回数、平均CTR(クリック数÷表示回数)、平均掲載順位を確認することができます。2018年1月現在直近3ヶ月のデータしか見ることができないため、表の左下にある「ダウンロード」ボタンを押して定期的にデータを取得しておくことをオススメします。
期間やデバイスを変えて、時系列での変化(グラフ部分)を確認しておきましょう。急激な上昇や下降がある場合は、キーワードや順位の変化がなかったかを深堀りしていきます。

ホームページ制作・運用・リニューアル
図18 Google Search Console の管理画面で[検索トラフィック→検索アナリティクス]を開く

図18の例の場合は、「有馬記念」の開催日近くにクリック数(青い線)が増えていることがわかりますが、掲載順位などには特に変動がないことがわかります。流入の増加は順位が良くなったわけではなく、検索ニーズが増えたためであることがわかります。データを定期的に保存しておけば、去年の有馬記念の期間中との比較も可能になります。

また、

ホームページ制作・運用・リニューアル
図19Googleアナリティクスの管理画面で、[Search Console→ランディングページ]を開き、[検索トラフィック]でセグメント作成

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