ゴールとKPIの設計②(ホームページ制作/運用)

目次

目標からKPIへの落とし込み

ゴールを設定したら、次はそのゴールに向かうためにどこを改善していけばいいのかを考えることになります。ゴールに向かうために有効なポイントを探して比較し、選定する作業を行なっていきます。

KPIを設計するには

目標の設定が実現しても、サイト(ホームページ)あるいはビジネスのどこを改善すれば良いかは必ずしも明確になりません。たとえば来季の売上目標が今の1.5倍の1,500万円になったとしましょう。そして、あなたが担当しているサイト(ホームページ)は、あるメール配信システムを販売しているサイト(ホームページ)だとします。オンライン上で資料請求や営業との打ち合わせの申し込みが行われ、その後に商談そして受注というフローになっています。

さて、売上を1.5倍にするためには、何をすれば良いのでしょうか。いくつかの方法が考えられます。「サイト(ホームページ)への訪問者数を1.5倍にする」、「資料請求される割合を1.5倍にする」、「お問い合わせから商談につながる割合を1.5倍にする」、「商談から受注の確立を1.5倍にする」、「購入単価を1.5倍にする」、どの方法も有効です。

この中からどの部分を改善して目標達成を行うのかを決めるのが、KPI設計になります。KPIとはKey Performance Indicatorの略称であり「重要業績評価指標」の意味を持ちます。つまりこのKPIを設計し、そこを改善することによって業績アップ(=ゴール)につながるというものです。

このKPIはどのように設定すれば良いのか? それは3つの要素によって判断されます。しかし、判断をする際に、まずはKPIの候補となり得るものを洗い出す必要があります。そのために、便利で、さらに関係者の目線を合わせるために利用できるのが「ビジネスロードマップ」という図表です。

この図表の作成方法を説明しながら、KPIについてさらに詳しく見ていきたいと思います。

「ビジネスロードマップとは」?

ビジネスロードマップの完成形図
図1 ビジネスロードマップの完成形図

図1が、完成形のビジネスロードマップの例になります。長方形と矢印、そしていくつかの数字が書かれているのが分かるかと思います。ビジネスロードマップとは「売上が発生するまでのプロセスを可視化したもの」です。この図ではユーザーとの最初の接点(コーポレートサイトや業種別サイト)から、最後の売上までの接点(受注数)の部分まで左から右にそのプロセスが描かれています。

□や⇨のところにはその割合をあらわす数値が書かれており、吹き出しでKGI(ゴール)やKPIが書かれています。これがビジネスロードマップです。ビジネスを俯瞰することができ、改善ポイントを明確にするために考えられたものです。

ビジネスロードマップのメリットと作成方法

ビジネスロードマップにはたくさんのメリットがあります。ここでは5つのメリットを紹介いたします。

  • ビジネスの現状を1枚の図で把握することができる
  • ビジネスにおける課題発見と目標およびKPI設計ができるようになる
  • ビジネスの内容を説明するのに便利で、社内外で簡単に共有が可能
  • ビジネスにおいて可視化できていないことを把握することができる
  • コミュニケーションのベースとして利用することが可能

この5つがビジネスロードマップ作成のメリットになります。では、ここからは6つのSTEPに分けて行います。なお作成に関しては1人で行うのではなく、関係者や責任者を交えながら1STEPずつ確認を行いましょう。合意形成をしておかないと、作成した後にひっくり返されてしまう可能性があります。

STEP
目標

まずは目標を明確にしてください。「指標」「」「期間」の3つを書き出してみましょう。

STEP
図示

ビジネスロードマップにおける□と⇨の部分を描いていきます。

STEP
数値

次のプロセスは□と⇨に数値を入れていくプロセスです。

STEP
選定

ビジネスロードマップに数値を入れることができたら、次に改善するポイントを選定します。

STEP
設定

選んだ指標に対して、最後は目標値を設定します。指標は目標値と合わさって初めて「KPI」と言えます。

STEP
方針をまとめる

ビジネスロードマップを書いたら、最後に方針をまとめましょう。

状態目標を設定する
・現状と目標を設定した月で、サイト(ホームページ)やビジネスがどのように変化しているかを言語化します。新たにどのような価値をユーザーに提供しているのか、社内での業務フローがどのように変化しているのかなどが挙げられます。
課題の洗い出し
・目標達成に向けて現段階で分かっている課題を書き出します。サイト(ホームページ)そのものだけではなく、業種に関する課題、社内における課題なども書き出しておきましょう。
成立条件を定義する
・目標を達成するためには、どのような状態を実現している必要があるかを書き出します。新しいメール配信システムの導入・中途採用の実現などが挙げられます。課題に対する基本的な解決策も書いておきましょう。

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